「最近、赤水が出るようになった」
マンションなどの集合住宅では
「あちらこちらの部屋で漏水が起こるようになった」などの現象は見られませんか？
近年でこそ給水管に塩ビ製のものが多く使われるようになりましたが、古い住宅や近年でもメイン管（太い管）などにはまだまだ鉄製の管は使用されています。
給水管は外部より腐食していくケースより内部から腐食し、穴あきが生じる場合が多く見られます。
漏水も問題ですが、赤水の飲用は健康衛生上好ましいものではありません。
定期的に給水管を調査・修繕していく必要があります。

既存給水管の腐食が著しく、ライニングなどの更生工法が適用できないなどの場合、給水管を新しいものに更新する必要があります。
注意すべき点として、既存の住宅にどのように新しく配管をするかという問題があります。構造上、給水管が露出してしまうケースがありますが、美観上好ましくありません。そのような場合は、水道工事以外に内装工事などの付帯工事が発生いたしますのでご注意ください。
また、マンションのような集合住宅ですと「占有部分と共用部分の区分けをどうするか」なども問題となります。

既存給水管の腐食が比較的軽微だった場合、ライニングなどの更生工法が適用できます。ライニング工法は、既存給水管の内側に新たな膜を作ることにより、腐食の進行を食い止め、使用する工法です。
ライニング材については、ビニルエステル系・エポキシ系などがありますが、どれも塗布厚により保証年数が設定できます。

注意すべき点として、ライニング前の下地の処理があります。
当然、ライニングを施す前には管内の清掃を行いますが、一般的にはサンドブラスト（細かな硅砂を吹付け管内の清掃する方法）を使用しますので、箇所により水道管に穴が空いてしまうことがあります。
また、管内に不純物が残留していますとライニング材の付着不良を引き起こす原因になるため、念入りにブラストを行いますが、念を入れれば入れるほど、この危険は高くなります。
原則、このような問題が発生した場合、水道管の部分取替えが必要となり、別途費用が掛かりますが、施工会社によっては工事保険の適用もできるようです。
事前に確認しておく方が良いでしょう。